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日産化学工業株式会社

Excelを含め多彩なシステムのデータを柔軟に連携
システム開発の内製率を向上


日本初の化学肥料製造会社として1887(明治20)年に創業した日産化学工業株式会社。現在では総合化学メーカーとして基礎化学品から農薬、医薬、電子材料など幅広い事業を手がけ、国内はもちろん海外にも生産拠点を展開しています。同社では2007年よりDataSpiderを導入し、販売予算管理システムなどの構築に役立てています。

2008-10-01

使い慣れたExcelをユーザーインタフェースにしてほしい
という要望で ツールを検討

幅広い分野でグローバルに事業を展開する日産化学工業。その業務を支えるシステムも、基幹系のSAP R/3をはじめ、各工場内の生産管理システムや在庫管理システム、さらには営業や販売関連など、多数 にのぼります。そういった業務上のシステムを通じてユーザーの細かいニーズに対応していく中で、近年ではExcelなどとの連携が求められるようになって きたそうです。 その1つに、販売予算管理システムがあります。このシステムは主に関連会社の社員が使うもので、基幹系から取り込まれた実績値と比較するために販売予算を 取り込む必要がありますが、このユーザーインタフェースが課題だったとのことです。

「昨年まで使っていた、以前の販売予算管理システムでは、Webベースのインタフェースを採用していました。しかし、この動作が重くて不評だったのです。 『Excelから入力できるようにならないのか』と要望されました」と、情報システム部 主席の玉島良則氏は言います。

この関連会社とは商社で、エンドユーザーはその会社に所属する営業担当者、約100名。マクロを設定したExcelワークシートに予算数値を入力してもら い、それをサーバ側で取り込んで利用するように、玉島氏はシステムの変更に取りかかりました。

直感的に操作できるため、操作トレーニングを受けずに使うスタッフも

DataSpider選定に至る経緯

販売予算管理システムは社内BIシステムを活用して作られているため、そのBIシステムに使われている製品とExcelの両方と連携できるEAIツールを 探すことにしました。Excel上の入力データの制限や入力されたデータをサーバに転送する処理などをマクロで行い、そのデータをDataSpiderが 受け取ってBIシステムとの連携を実現する、というような流れです。

「ところが、その要望を満たすために適切なツールは、案外ないものなのですね。アシストさんから紹介してもらったDataSpiderの他には、もう1つ あっただけです。そこで2製品を比較検討した結果、将来的な活用範囲の広さで、DataSpiderを選びました。DataSpiderはSAPとのアダ プタも用意されているので、将来的には基幹系との連携も可能だという判断です」(玉島氏)

短期間で開発完了

新たな販売予算管理システムの開発は2007年10月に開始しました。最初はアシストの技術者に全体のフローを作ってもらい、それに修正を加える形で、玉 島氏が自ら作り込んでいったそうです。

「私は操作トレーニングを受けながら使っていったのですが、開発画面の完成度が高いと感じますね。非常に直感的に操作できます。他のスタッフも、多くはセ ミナーなどに参加して操作を教わっていますが、中にはそれさえも受けずに、見よう見まねで使ってしまう人もいますよ」(玉島氏)

開発は短期間に終了し、年末の予算目標設定に合わせて11月後半には利用開始となりました。Webからの移行に戸惑ったり、Excelマクロがサーバに データを書き込むというシステムの動作をなかなか理解できなかった人もいたようですが、大きなトラブルもなく目標設定を進めることができました。

残された改良点

ただ、現状では若干の課題もあるようです。
「BI製品とのアダプタが思ったように動いてくれないという苦労もありました。Excelマクロのボタンを押すとサーバ側にデータを書き込む仕組みです が、同時に何人も処理すると固まることもあります。処理をするスクリプトが終わりきらないうちに次の処理が来てハングアップすることがあるらしいのです ね。予算設定期間は2~3週間あるのですが、その中でも実際の入力は最後の方に集中しがちなので、このようなことになるのでしょう」(玉島氏)

この点については翌2008年の夏、半期ごとの予算見直しの前に修正を加えたとのことですが、さらに新たな要望も出てきたため、来期の予算時期までには、 それらをシステムに盛り込んでいこうと考えているそうです。

DataSpiderなら、これまでのツールでは不可能だったことも実現できる

便利なアプリケーションを次々に開発

日産化学工業では、販売予算管理システムの他にもDataSpiderの活用が広がっています。例えば、工場システムの中で、操業に必要な従業員の資格情 報を管理するデータベースに対し、Excelで入力できるようにしました。これは「情報システム部の他のスタッフが見よう見まねで」(玉島氏)作ったもの だそうです。また、同じく工場システム内のデータベースから製品の検査成績書をExcelで書き出す仕組みを作った方もいるそうです。

玉島氏も関係会社の要望で、基幹系システムの中から顧客ごとの与信データを抽出して稟議を行う、Webベースの与信管理システムを作りました。
「単にR/3からデータを抽出して別のデータベースに入れるだけでなく、関連部署の数字の合算などもしているため、内部では複雑な計算を行っています。で すから、普通にシステムを組んだら、かなり大変な作業になったはずですが、DataSpiderだと簡単にできてしまうのです」(玉島氏)

さらに利用局面が広がるDataSpider

同社では、基幹系システムやBIシステムだけでなく、各工場のシステムにもそれぞれデータベースがあります。こうした複数のデータベースを利用するシステ ムの開発に、DataSpiderが役立つと期待されています。それも、最終的にエンドユーザーが使うシステムの中だけでなく、開発に携わる情報システム 部のスタッフにとっても便利なツールだというのです。
「DataSpiderは、エンドユーザーには見えない存在ですが、我々システム側の人間にとっては大きなメリットがありますね。これまでのツールでは不 可能だったことも実現できるのです。システム開発中の単発作業でも、複数のデータベースに接続し、一方から抽出したデータを加工して他方に入れるといった 処理が必要になることも少なくありませんが、これもスクリプトを作って流せば簡単にできるわけです」(玉島氏)

システム内製化率が高まり、基幹系システムの付随開発にも弾み

日産化学工業では今後、多くのシステムでDataSpiderの活用が進むとみ られます。 「DataSpiderは、さまざまなシステムのデータベースを1つのスクリプトの中で共存させられるだけでなく、Excelやメールとの連携も一本化で きるので、ユーザーの作業も組み入れて開発することができます。従来、外注していた開発案件も、DataSpiderを使えば内製化できるという点は、大 きなメリットですね。また、細かな部分ですが、WANを越えてデータベースを参照する場合で試してみたところ、SQL文で見に行くよりも、 DataSpiderのマージ機能を使った方が高いパフォーマンスを発揮しました。DataSpiderは複数拠点のシステムを結ぶ際などにも役立ちそう です」(玉島氏)

また今後は、特に基幹系システムとのデータ連携を強化していきたいとのことです。これまで、例えば品目マスターを取り込む際、実質的にはバッチ処理を使う 以外にありませんでした。DataSpiderのアダプタを利用すれば、新たなデータ連携が容易に実現できると期待されます。

「DataSpiiderのアダプタは原価センター、利益センターなどの部分で使えそうですね。実は、今回の設備予算の中で、3件がR/3に絡んだ内容と なっています。その予算を合わせると、ちょうどDataSpiderのR/3アダプタと同じくらいの金額になるので、本格的に導入を検討しています」
もちろん、工場システムなどでのDataSpider活用も、さらに広がっていくことでしょう。

※この事例の内容は、2008年9月に実施した取材の内容に基づいて作成しています。

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