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株式会社ダイフク

【SAP ERPと周辺システム連携事例】 徹底した開発規約を作り上げ工数削減と高い品質を実現


さまざまな業界で使われる保管・搬送システムなど“マテハン”をコア事業としてグローバルに活躍する株式会社ダイフ クでは、基幹系システムをメインフレームからERPに刷新する際、周辺システムとのインタフェースとしてDataSpider Servistaを新たに採用しました。インタフェースの設計や開発に際しては規約作成、部品化などの標準化を徹底、短期 間で効率的な開発を実現し、開発品質や運用性も高めることに成功しています。

2011-12-08

部品の共通化や変数の活用、開発規約の徹底で効率的にインタフェースを開発

 自動車工場や液晶・半導体工場の搬送システム、空港の手荷物搬送システム、自動倉庫などの保管システムや仕分け・ピッキングシステムなど、モノを動かす“Material Handling” (マテハン)はさまざまな産業に不可欠な技術です。株式会社ダイフクは、このマテハンの日本におけるパイオニアであり、現在では世界各国に事業を展開しています。同社では2010年、これまでメインフレームで運用してきた基幹系システムをSAP ERPへと全面刷新する際、周辺の各業務システムとのインタフェースにDataSpider Servistaを新たに採用、データ連携基盤を構築しました。限られたスケジュールの中、未経験からのスタートでありながら、DataSpider Servista上で開発規約を統一し、機能部品を内部で共通化、変数を活用して動作環境を制御するなどの工夫を凝らした結果、効率的な開発を実現できました。

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リアルタイムに近いシステム間連携を実現するためEAIツールの採用を検討

 daifuku3.JPGダイフクの基幹系システム刷新プロジェクトは2007年にスタートしました。これまで使ってきたメインフレームからSAP ERPへと完全に切り替えるというビッグバン方式で計画を進めてきましたが、その中で、周辺システムとの連携が課題となってきました。「例えばERPに含まれているワークフローの機能は、弊社には適していないので別途用意しました。

 しかし、承認を行うユーザーの感覚からすると、できるだけリアルタイムに近いタイミングでERPと連携する必要があります。また、各事業部の生産管理システムなどもやはりERPとの連携が必要となってきます。」と、情報システム部 部長の田渕雅志氏は説明しています。周辺システムは、以前はFTPなどで個別に基幹系と連携をしていたのですが、リアルタイムに近い連携を実現するには適さず、また、ERP導入と同時に145本ものプログラムを必要とする上に、連携するデータ量が多いことから、EAIツールを用いて実現する方針となりました。ツールに求められた条件は、既存資産の活用なども含めたトータルの開発・運用コストはもちろん、これからの経営およびシステム環境の変化に追随できるよう仕様変更の容易性、大量データを高頻度で処理できるスケーラビリティ、自動化や一元管理など運用・管理の容易性、そして不具合などに対するベンダーの対応の早さです。

DataSpider Servistaを活用、徹底した標準化によって開発を大幅に効率化 

daifuku4.JPG こうした条件で1カ月ほどかけて絞り込み、さらに1カ月ほどの試用期間を経て選ばれたのがDataSpider Servistaでした。これまでダイフクが使ってきた「Waha! Transformer」をデータ変換ツールとして組み合わせ、DataSpider Servistaが連携の流れを管理する、という使い方です。このインタフェース部分を担当したのは、総勢40名ほどの情報システム部のうち、設計2名、開発7名のチーム。リーダーの情報システム部大阪グループ 係長の室賀洋介氏は、「どうやったら改変に強い仕組みにできるか、また成果物を均質化できるか、そこに重点を置いて取り組みました。」と言います。

 「概要設計に併行してチームのうち2人が専任で『共通スクリプト』を作り、開発チームに周知しました。ログや件数チェックといった、どのインタフェースでも使う機能を共通化し、誰でも分かるように規約を作って、誰が作っても同じように作れるようにしたのです。」(室賀氏)

 標準化は徹底して行われ、基本的な処理の流れやフォルダ名・ファイル名の命名規則、ログなどの出力フォーマットはもちろん、スクリプトのアイコン配置などに至るまで細かく規定したといいます。また、開発・ 検証・本番の各環境を変数で設定し、パラメータファイルだけで切り替えられるようにするなどの工夫も盛り込まれました。

データを社内で活用していくためにも役立てていく

 daifuku5.JPGDataSpider Servistaでの開発に携わり、主に各事業部の生産管理システムとのインタフェースを担当した情報システム部 滋賀グループの江守孝太郎氏は、「これまでは、データのアップロード/ダウンロードによる連携のみだったので、初めてのEAIの導入には不安もありましたが、開発の標準化が図れたことで懸念も払拭されました。」と言います。こうして、インタフェースの開発に要した工数は当初の見積もりの半分程度となり、かつ仕様変更にも柔軟な対応が可能、データ連携も最短2分単位とリアルタイムに近い頻度が実現しました。データ連携の処理を一元化したことで管理も一元化され、標準化のおかげで改修も効率的にできるようになっています。もちろん、新しいインタフェースの追加も容易にでき、ERPが全社運用を開始した2010年4月以降にも、いくつものインタフェースを新規で開発したり改修するなどしているそうです。また、関係会社のERP構築に際しては開発・運用規約を提供し、初めての開発者でも手戻りなく開発できたといいます。

 「DataSpider Servistaは、どのようなシステム環境にも組み合わせて使われるという意味で、当社が作っている産業機械にも似た存在ですね。
今後は、経営層をはじめ社内でのデータ活用なども考えており、そこにもDataSpider Servistaの出番があると思います。」(田渕氏)

※この事例の内容は、2011年10月に実施した取材の内容に基づいて作成しています。

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